10月2日、岩手山の噴火警戒レベルが2に引き上げられ、現在はすべての登山口で入山が規制されています。
観光面にも影響が出ていて周辺自治体の観光協会は「いつも通りに観光してほしい」と訴えています。

気象庁は10月2日、岩手山の西側で小規模な噴火が起きる可能性があるとして噴火警戒レベルを2に引き上げたと発表しました。

想定の火口が複数ある山の西側・大地獄谷付近では概ね2キロメートルの範囲で噴石が降る恐れがあるとした一方、「山の近くに住む人は通常の生活を続けて問題はない」と説明しました。

内記和人記者
「八幡平市の七滝登山口です。こちらにも入山を規制する看板が設置されています」

噴火警戒レベルが2になると行われるのが火口周辺の立ち入り規制。
しかし、岩手山がまたがる八幡平市・滝沢市・雫石町では10月2日、本来はレベル3の措置である「入山規制」を始めました。

これについて県や八幡平市などで構成される岩手山火山防災協議会は、火口として想定される大地獄谷周辺の登山道だけを規制することが難しいことから、やむなくこうした措置を取っているということです。

八幡平市 防災安全課 多田和雄課長
「あくまでも今回の(警戒の)対象は山の上のこと。登山者の安全を確保するため登山道の規制をかけたもの」

観光面にもすでに影響が出ています。
10月は八幡平市観光協会主催の紅葉を楽しむ登山が企画されていましたが、岩手山への登山道を通るコースは中止せざるを得なくなりました。

こうした中、観光協会の海藤美香事務局次長は誤った解釈によって市全体が危険だと思わないでほしいと話しています。

八幡平市観光協会 海藤美香事務局次長
「八幡平市で暮らしている私たちは今までどおりの生活をしてもいい。『観光客の人たちもいつもどおり観光を楽しんで』とPRしたい」

岩手山の火山活動について、協議会の構成員で岩手大学の齋藤徳美名誉教授は「風評被害を起こさないためにも正しい情報を確認してほしい」とコメントしています。

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