(ブルームバーグ):3日朝の東京外国為替市場で円相場は1ドル=146円台と前日夕から大幅に下落して推移。石破茂首相が早期の追加利上げに後ろ向きな発言をしたことや、予想以上に強い米雇用指標を受けて円売り・ドル買いが強まった。
石破首相は2日、首相就任後初めて日本銀行の植田和男総裁と会談し、「追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べた。植田総裁も政策見通しについてハト派的な見解を示していた。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは3日付リポートで、「石破首相はかなり直接的に日銀の利上げ姿勢をけん制した印象を与える」と指摘。総裁選での石破氏勝利後の株安や円高を受け、タカ派的というイメージの払拭(ふっしょく)を優先しているとし、「総選挙までは円を売りやすい環境との認識が一段と強まる可能性がある」とみている。
「現在、追加利上げするような環境にない」と石破首相-日銀と連携確認
米ADPリサーチ・インスティテュートが発表した9月の民間部門雇用者数は14万3000人増加と、エコノミスト予想の12万5000人増を上回った。同統計を受け、市場では次の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での大幅利下げ観測が後退。米国債は売られ、10年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.8%を上回った。
米ADP民間雇用者数、予想上回る増加-5カ月連続減速から反転
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