JR北海道は9月27日、車軸に車輪などを取り付けた際の圧力データを点検したところ、目安の数値を逸脱している車両が2割超あったことを明らかにしました。またデータ異常があった場合に危険と判断する明確な基準がなく、一部は記録が残っていないこともわかりました。
ただ、データの改ざんはなく、安全性に問題はないとしています。
JR北海道は、JR貨物のデータ改ざん問題を受けて在来線と新幹線の車両を緊急点検しました。その結果、保有する新幹線と在来線計910両のうち、2割を超える在来線205両で目安としているJIS(日本産業規格)の数値を逸脱、または記録が残っていなかったと発表しました。逸脱の範囲は数%から10%程度と考えられるとしています。
ただJR北海道では、目安値を超えたり、下回ったりした場合の取り扱いの明確なルールはなく、異音などを含め総合的に判断して安全性に問題はないと判断。「ちょっとオーバーしたとしても極端に数値の異常がなければ安全は確保できていると考えている」として、運行は継続しています。
一般に、目安値を大幅に下回っている場合は、走行中に車輪が外れる可能性があり、上回っている場合は車輪が変形する可能性があるということで、JR北海道は目安値を逸脱した場合のルールを「なるべく早く明確な基準を定めたい」と話しています。
また、205両のうち3割ほどにあたる約60両は、過去に点検した記録が残っていなかったことも明らかにしました。
操作を間違えてきちんと保存されていなかったことや、パソコンの調子が悪くて記録されていない時期があったためと説明しています。
一方でJR貨物のようなデータの改ざんはなく、すべての車両で安全が確認されたと言うことです。
今後は、データ記録や保存の管理方法を明確に定め、関係省庁などから見解や指示があれば適切に対応するとしています。
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