(ブルームバーグ):スリランカで21日、大統領選の投票が始まった。経済危機とデフォルト(債務不履行)に見舞われて政情不安が広がり、独裁的な前大統領が辞任に追い込まれてから2年が経過している。
有権者が選ぶ大統領は、経済を脆弱(ぜいじゃく)であっても回復軌道に乗せ、スリランカが切実に必要としている救済支援を国際通貨基金(IMF)から引き出せる債務再編合意をまとめられる人物でなければならない。
大統領選には過去最多の38人が立候補にしているが、現職ウィクラマシンハ大統領、野党指導者サジット・プレマダサ氏、左派政治家アヌラ・クマラ・ディサナヤケ氏の有力候補3人の接戦となっている。
大統領選の結果は30億ドル(約4300億円)のIMF融資プログラムの行方を左右する。プレマダサ氏とディサナヤケ氏は、貧困層の負担軽減に向け融資条件の再交渉を公約に掲げている。一方、ウィクラマシンハ大統領はIMFによる支援を仲介し、経済安定に貢献したが、その後の緊縮財政と増税で有権者の支持が低下した。
投票は現地時間午後4時(日本時間同7時半)に締め切られ、即時開票される。22日までに勝者が判明する可能性があるが、結果が確定しない場合は遅れることも考えられる。
原題:Sri Lankans Vote in Tight Race That Puts IMF Funding at Risk(抜粋)
--取材協力:Asantha Sirimanne、Anup Roy、Sudhi Ranjan Sen、Dan Strumpf.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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