(ブルームバーグ):米国で今年成立した中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を事実上禁止する法律が違憲だとしTikTok側が訴えていた訴訟で16日に口頭弁論が行われたが、中国のオーナー企業がTikTokを売却しない限り、米国での利用禁止を免れることは難しそうだ。

ワシントンの連邦高裁判事は、同法が憲法で定められた言論の自由を侵害するとのTikTok側の申し立てに懐疑的な見方を示唆した。

米政府は、TikTokの親会社バイトダンス(字節跳動)が米国のユーザーが目にするコンテンツを操作しているという国家安全保障上の懸念がこの法律を正当化すると主張。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、マシュー・シェッテンヘルム氏は公判後、「こうした主張はTikTokにとって不利だ」と述べ、「高裁がこの法律を支持する公算が大きく、そうなると来年1月19日までに禁止を回避する現実的な道は最高裁に最後の望みを託すことだけになる」と指摘した。

禁止措置は2025年1月19日発効予定だが、TikTok側は最高裁でも争う構え。TikTok側および司法省は今年12月6日までに連邦高裁の判断を求めている。争点となっている法律は、バイトダンスがTikTokの米事業を売却しない限り、米国内でのTikTok利用を禁止するというもの。

原題:TikTok Gets Tough Questions From Court in Fight Against Ban (1)(抜粋)

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