(ブルームバーグ):12日朝の東京外国為替市場の円相場は1ドル=142円台前半と、前日夕から下落して推移。米国で8月の消費者物価指数(CPI)を受けて9月の大幅利下げ観測が後退し、米金利とドルが上昇した。米株式が上げに転じたことも円売り圧力となった。株高による投資家心理の改善が続くと円の重しになりそうだ。

11日の米国市場では、食品とエネルギーを除くコアCPIが前月比で市場予想を上回る伸びとなり、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げが25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)にとどまるとの見方が強まった。米株式は大幅利下げ観測の後退を嫌気する場面が見られたものの、上昇に転じた。

 

米コアCPIの上振れや米株高による投資家心理の改善を受けて、東京市場の円相場はやや軟調に推移しそうだ。国内では日本銀行の田村直樹審議委員が講演を行う予定。11日の東京市場では中川順子審議委員の発言で円買いが加速した。田村審議委員はタカ派とみられており、追加利上げに積極的な姿勢を示せば、円が買われる可能性もある。

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