日本銀行の中川審議委員は経済・物価の見通しが実現していくとすれば、利上げを進めていく考えを示しました。この発言を受けて、市場では日銀が利上げを進めるとの観測が拡大し、8か月ぶりの円高水準となっています。
日銀の中川委員はきょう、秋田県で講演し、経済と物価の見通しが実現していくとすれば、「2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現の観点から、金融緩和の度合いを調整していくことになる」として、利上げを進める姿勢を示しました。
また、足元の実質金利については「極めて低い水準にある」と指摘しました。
そのうえで、7月末に日銀が利上げを決めた後、株価や為替相場が乱高下したことを受けて、更なる利上げを検討する際には「丁寧に評価を行い、判断をしていく必要がある」と話しました。
中川審議委員の発言を受けて、市場では日銀が更なる利上げを進めるのではないかとの見方が広がり、円相場は、1ドル=140円台まで円高が進みました。
円相場は140円台をつけたのは、今年1月2日以来およそ8か月ぶりです。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。