大阪・ミナミにあるラーメン店のシンボル『龍の立体看板』のしっぽ部分が、23日深夜に撤去されました。

しっぽは切られましたが、龍の目に涙が取り付けられ、しっぽの切断面には店名にちなんだ「金色」の塗装が施されるなど「大阪らしい」工夫が施されました。

「金龍ラーメン道頓堀店」は国内外から客が訪れる人気店で、龍の立体看板は店のシンボルとして知られています。

しかし、龍のしっぽの部分などが隣接する土地にはみ出しているとして土地を所有する不動産会社が撤去を求めて4年前、裁判を起こしました。

■裁判の判決を受け「しっぽ」を切断 

金龍ラーメン側は、ブランドイメージが低下するなどと反論していましたが、大阪地裁は去年10月、はみ出した龍のしっぽ部分などは「不動産会社の土地所有権を侵害している」として金龍側に撤去を命じました。

ことし5月の控訴審でも金龍側の主張は退けられ、立体看板の『しっぽ部分』の撤去を求める判決が下されたため、金龍側は「裁判手続きにこれ以上心血を注ぐことは難しい」などとして最高裁への上告を断念し、『しっぽを切る』決断に至りました。

■龍の目に「涙」 切断面は「金色」に

そして23日深夜、龍の『しっぽ部分』が切断されました。

ただ、切られたしっぽの断面は「金龍ラーメン」の名前にちなんだ「金色」に塗装されたほか、切断された痛みに耐えるかのように、龍の目の下に『水色の涙』が取り付けられました。

しっぽは切られましたが、金龍ラーメンの『龍の立体看板』は、大阪らしいユーモアのある姿に生まれ変わりました。

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