お盆のUターンラッシュに重なった台風7号、関西への交通の影響です。
大阪と東京を結ぶ空の便で欠航が相次ぎ、東海道新幹線も東京から名古屋の間で運転を取りやめる中、「迂回ルート」が注目されています。

まず空の便は…

【記者レポート】「伊丹空港のチェックインカウンターからお伝えします。本来であれば お盆のUターンラッシュで、このあたりは人で埋め尽くされるのですが、本日はがらんとしています」

関東地方に接近している台風7号の影響で、伊丹空港と東京を結ぶ便は合わせて46便が欠航になっています。

14日の時点で、これらの便の欠航は決定していて、航空会社はウェブ上でチケットの払い戻しや変更を受け付けていました。

【記者リポート】「不慣れなお年寄りの方などは、カウンターで受け付けをしに来ていたとグランドスタッフの方が話していました」

空港内にいた人は、「きょうは東京に行けないので、大阪にもう一泊する」と話していました。

16日午後5時現在、17日も羽田空港を出発して伊丹空港など近畿の空港に到着する便で数便欠航が決まっていて、影響が長引くと見られています。

■北陸新幹線を使った「迂回ルート」を利用する人も目立った

空の便や東海道新幹線に影響が出る中、北陸新幹線を使った「迂回ルート」を利用する人の姿も目立ちました。

【記者リポート】「こちら敦賀駅の新幹線に乗り換える改札口ですが、特急で大阪からやってきた人たちで大変混雑しています」

台風7号の接近に伴い、東海道新幹線が16日、東京ー名古屋間で運転を取りやめたことなどから、北陸新幹線と特急列車をつなぐJR敦賀駅には16日、大阪ー東京間の「迂回ルート」を利用する多くの人の姿がみられました。

東京と大阪を結ぶ東海道新幹線の代替ルートとして北陸新幹線を使い、福井県の敦賀駅を経由して、特急サンダーバードに乗り継ぐ方法があります。

JR西日本はこの代替ルートの需要が見込まれるとして、16日は北陸新幹線と特急サンダーバードの臨時列車を2本ずつ増便し対応しています。

【埼玉県に向かう客】「宮崎から飛行機で行くつもりが、(飛行機が)なくてぐるっと回って大阪にきのう泊まってきょう来ました。午前0時くらいに大阪ついて朝4時に起きて5時に出てきたので…大変でした」

【兵庫・城崎に向かう客】「京都経由で城崎温泉に入るはずが、のぞみに乗れなくて、北陸周りで敦賀に来てサンダーバードで京都に行って、京都から城崎へ…。
ばっちり(影響を)受けちゃいました」
「(北陸新幹線と東海道新幹線)両方あったほうが便利ですね」

北陸新幹線は、台風接近の影響で、16日午後から最終列車にかけて遅れがでる場合や、運転を取りやめる可能性があるとしていて、最新の情報を確認するよう呼びかけています。

■代替ルートとしても期待される北陸新幹線

台風の影響を受けて、1日前倒しして東京から大阪へと移動した、「newsランナー」コメンテーターでジャーナリストの浜田敬子さんは、今回のような台風など、災害が起きた場合に大阪と東京を結ぶ代替ルートも重要だという指摘に、次のように答えました。

【ジャーナリスト 浜田敬子さん】「急ぎでどうしても帰らなきゃいけない時も含めて、地震だと復旧に時間かかったりすることになりますよね。
例えば、南海トラフが起きて、東海道新幹線が災害で使えなくなる期間があった時に、このルートが使えるなと改めて思いましたね」

■「南海トラフ地震」に備えて北陸から大阪へ早期延伸への期待も

【関西テレビ 神崎博報道デスク】「北陸新幹線は敦賀までしか来ていなくて、そこから在来線の特急に乗り継ぐので、時間でいうと4時間半から5時間かかってしまいます。
東海道新幹線で2時間半で行けるところを、倍の時間がかかりますし、運賃は普通席でプラス5000円ぐらいかかってしまいます。
時間と費用負担が多いですが、北陸新幹線が大阪まで繋がれば、時間も短くなりますし、費用も多少安くなると思います。
南海トラフ地震があった時に、東京と大阪が行き来できなくなる恐れもあるので、早期に大阪までつながることを期待したいと思います」

影響はどこまで長引くのでしょうか?

【関西テレビ 神崎博報道デスク】「新幹線の線路とかあとは風の状況ですね。
雨と風の影響がどこまであるかを始発の前にチェックして、始発の前までチェックが終われば朝から動くんですけども、チェックが終わらなかった場合は、一部列車が運休になったり、昼から運転になったりするかもしれないです」

(関西テレビ「newsランナー」 2024年8月15日放送)

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