(ブルームバーグ):日本銀行の利上げに端を発した先週の市場の混乱は、さらに二つの記録を生み出した。海外勢の日本株への資金流入と流出がともに過去最高を記録したのだ。

財務省の統計によると、日本株相場が歴史的な暴落後に回復基調となった8月第1週(5-9日)に、海外投資家の日本株式売却額は31兆3395億円と、少なくとも2005年以降で最大となった。購入総額は31兆8613億円で、こちらも過去最高だ。

日経平均株価は5日に12%急落し、1987年のブラックマンデー以来の下落率を記録した。海外投資家は第1週に4週ぶりに日本株を買い越した。まず株を売り、その後買い戻したことがうかがえる。

このデータは、円キャリートレードの巻き戻しが市場全体に衝撃を与えた後でも、海外投資家の間で日本株への投資需要が根強いことを表す。ゴールドマン・サックス証券のチーフ日本株ストラテジスト、ブルース・カーク氏は、海外投資家は足元の日本株の調整を買いの好機と捉えているとの見方を示した。

16日の取引終了後には日本取引所グループからより包括的な統計が発表される。二つの統計は一般的に同じ傾向を示すが、大きな相違が生じることもある。

日経平均の第2週の上昇率は現時点で8%。20年4月以来の急騰となる見通しだ。

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