(ブルームバーグ):2年に及ぶさえない時期を経て、ウォール街のボーナス支給額は今年、ほぼ全てのセクターで大きく増加する見通しだ。特に債券引き受け業務で伸びが顕著となりそうだ。

報酬コンサルティング会社ジョンソン・アソシエーツが8日発表したリポートによると、債券引き受け業務に従事するバンカーの賞与は最大35%増加する可能性がある。ここ数年の低調から資本市場が回復し、全体の件数が増えたことが背景にある。株式引き受けに携わるバンカーへの賞与は最大30%増の見通し。

欧米の銀行は4-6月(第2四半期)決算が総じて好調だった。世界的な株高でトレーディングデスクへの需要が高まった。株式トレーダーのボーナスは最大15%増、債券トレーダーは5-10%増が見込まれている。

米利上げを受けて株式や債券の発行を見合わせていた法人顧客が、市場に戻りつつある。

ウェルスマネジメント業務のバンカーも、力強い需要を受けて賞与が最大10%増えると、ジョンソン・アソシエーツでは予想している。

ヘッジファンド業務は最大15%増の見込み。大半のストラテジーでパフォーマンスが改善していることが背景にある。

賞与の伸び予想は今後変わることがあり得る。特に、米国の経済や予定されている選挙、利下げの道筋を巡る不透明感が影響する可能性がある。

原題:Wall Street Bonus Watcher Says Some Payouts Will Jump Up to 35%(抜粋)

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