少子化や価値観の多様化によって、いま、結婚式を挙げる人が、減少しています。
そんな中、ライバル同士がタッグを組んだ新たな取り組みが始まっています。
広島市南区、元宇品地区。
ここは4つの結婚式場がしのぎを削る、県内屈指のブライダル激戦区です。
そんな、元宇品地区で、先月行われたのが…
それぞれ、4つの施設を回る合同のブライダルツァーです。
7月中旬、4つのブライダル施設の代表者が集まりました。
Q:同業他社なのでバチバチだったと思うんですが?
【グランドプリンスホテル広島・平岡千枝さん】
「この島の中に4つも式場があってみんなで一緒に何かができたら私たちはホテルなのでゲストハウスも観ていて感じているところがあった」
もうひとつ今回の企画の背景には、結婚式を挙げる人の減少がありました。
【ザ サウスハーバーリゾート・小林優さん】
「コロナ禍で結婚式をしない人や結婚に対してもネガティブなイメージを持ってる人も増えてきていると感じたので、結婚っていいものなのだとか結婚式って素晴らしいんだということを感じてもらえるきっかけになれば」
去年、結婚した男女は、戦後初めて、50万組を下まわりました。
少子化などで、「結婚する世代」が減少する中、ブライダル業界も新たな時代を迎えました。
目指すのは、新たなブランド作りです。
イベント当日。
ツアーは、G7広島サミットの会場にもなったグランドプリンスホテル広島からスタート。
ツアーに参加したカップルに同行しました。
この施設には個性の違う2つの式場があります。
リゾートホテルならではの瀬戸内海を一望できるチャペルと見晴らしのいい披露宴会場。
ゲストハウス風に演出したものの2種類。
個性の変化は、戦略でもあります。
【グランドプリンスホテル広島・川本舞香さん】
「(ブライダルを)幅広く考えている増えたので、幅広い人にそれぞれに合った会場を案内できることがプリンスホテルの魅力だと思う」
【ツアーに参加したカップル】
「海のそばにあるからこその演出がいっぱいあったので」
「ここだけでもゲストハウスと2階のチャペルだけでも迷う」
ホテルから車でわずか5分の所にあるのは、ルメルシェ元宇品。
25年前、中・四国、初のゲストウェディング会場として誕生しました。
アプローチや庭には、緑豊かなに木々が植えられ、チャペルも参列者と近くなっています。海が見える庭と一体化した披露宴会場を貸し切り一軒家でブライダルができる演出になっています。
【ルメルシェ元宇品・阿部千絵さん】
「とてもきれいなガーデンと2人の家として利用してもらうようなアットホームな結婚式場」
そこから、200メートルの所にあるのが、ザ サウスハーバーリゾート。
【ザ サウスハーバーリゾート・小林優さん】
「広島で感じることができる唯一のリゾートウエディングをテーマに元宇品の中でもリゾート感が最もある会場だと思っています」
一歩中に入ると、海外のリゾート地にいるような感覚になります。
結婚式当日は日常を離れて過ごそうという演出です。
元宇品という狭いエリアで、それぞれの施設が、独自の魅力を作り上げてきたのです。
【ツアーに参加したカップル】
Q:思っていた感じとは違う?
「だいぶ違う」
「宴会場などで意外と席が近かったりして思ったよりアットホームな感じ」
車で移動すること5分。
ツアーの最後になるリーベリアに到着します。
このチャペルは、120年以上前に、イギリスのマンチェスター地方で使われていたものをそのまま移築しています。
【リーベリア・水津侑香さん】
波音が聞こえるくらいの近さで自然を感じてもらえるような会場なので、一歩(庭に)出た時に波音も潮風も感じてもらえるのが一番」
庭を使った、ガーデン挙式など、ユーザーの幅広いプランに対応可能な設計になっています。
1施設、1時間、4つの施設を一気に回る弾丸ツアーを体験したカップルは?
【ツアーに参加したカップル】
Q:どうでしたか?
「会場ごとに全然違って」
Q:今から決めないといけませんが・・
「もらったパンフレット見返して悩みます」
変化するブライダル市場に対応するため、ライバル同士がタッグを組んだブランド戦略。
手ごたえは?
【グランドプリンスホテル広島・平岡千枝さん】
「元宇品の中にある会場は全部テイストが違うので、お客を取り合うのではなくてうまく盛り上げていこうということが持っていきやすいエリアだということを今回改めて思いました」
【リーベリア・原本 隆さん】
「次につながるイベントになったと思うので、そういう意味では個人的には成功だと感じています」
とは言え、選ばれる会場は1つだけ。
ライバル同士がタッグを組んだブライダル戦略。
成果が分かるのはもう少し、後になりそうです。
(スタジオ)
結婚式場を一カ所ずつと回るのは大変でしょうから、まとめて一気に見られるのは新郎新婦側にも大きなメリットがありそうですね。
【コメンテーター:エディオン女子陸上部アドバイザー・木村文子さん】
「共働きの方も増えていますし、スケジュールを調整するのもなかなか難しいと思います。選ぶ側としても選択肢が広がると考えも広がっていくので、そういう意味でもいい取り組みかなとい感じます」
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