金融市場が大荒れです。8月5日に日経平均株価が過去最大の下げ幅を記録したと思えば、6日は一転して一時3000円以上値上がって過去最大の上げ幅となるなど乱高下が続いています。

今回の株価大暴落が静岡県内の経済に与える影響などについて専門家に聞きました。

株価乱高下の原因は2つ

東京株式市場の日経平均株価は8月2日、前の日から2200円以上値を下げ、金融市場が激震に見舞われたのも束の間、週明け5日の下げ幅は4400円を超え過去最大となりました。

静岡経済研究所によりますと原因は大きく2つ。

1つはアメリカで雇用統計が発表され、失業率が上がり景気落ち込みの警戒感が強まったこと。

もう1つはアメリカの利下げの観測が強まり、ドルを売って円を買う円高の動きが進み、円安で好調だった輸出関連企業の株が売られたためです。

静岡経済研究所・恒友仁 専務理事:
大きくは外国人投資家が暴れるように動いて日本の個人投資家が巻き込まれてパニック売りになったということで、誰もが経験したことがないような動きになっている

県民からも心配の声が上がっています。

女性:
NISAをやっているけれど、コロナ前からやっていてコロナ禍ですごく下がった経験をしているのであまり動揺していないというか上下するだろうなと思っているのでいちいち気にせず様子を見ています。

男性:
株や投資やっている。とにかくきつかったですね(Q.想定はしてなかったですか?)ここまで下がるとは思わなかったですね。こういう時もあるのでしょうがないという感じですかね

女性:
日本政府に物申したい訳ではないけれど、経済的なことをもうちょっと先読みしてくれないと困るなと思う

個人消費や企業の設備投資は冷え込むおそれ

ものづくり県と言われ、輸出企業が多い静岡県内の経済に今回の株価の暴落はどのような影響を与えるのでしょうか?

静岡経済研究所・恒友仁 専務理事:
今回の株価であったり、為替の変動があまりにも大きい。個人にしても企業にしても不安心理はかなり大きくはびこっている。そうなると個人消費、企業の設備投資のマインドはしばらく冷え込んでしまう懸念は出てくる

長期の資産形成として慌てず冷静に

また、2024年1月から投資で得た利益にかかる税金が非課税になる新NISAを始めた方も多いのではないでしょうか。

政府も貯蓄から投資への転換を呼び掛け盛り上がった投資熱への影響については…。

静岡経済研究所・恒友仁 専務理事:
4万2000円くらいまでほとんど右肩上がりで上がってきた相場だったので「やれば儲かる」というイメージがついてしまったかもしれないが、株というのは変動があるということもよくわかったのではないかと思う。

あくまでもNISAというのは長期の資産形成ということを考えれば、いま確かに急に含み損が増えてしまって慌てている人がいっぱいいると思うが、ここは冷静に考えてみるのが必要なタイミングだと思う

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