31日、関西電力の森望社長が大阪市役所を訪れ、横山英幸市長との初めての意見交換会を実施しました。大阪市は関電の筆頭株主です。

関電が課題としていた社内ガバナンスの改善状況や、原子力発電に対する取り組みなどについて、2人は約50分議論し、それぞれ報道陣の取材に応じました。

先に取材に応じた横山英幸市長は、原子力発電事業のあり方について、「(原発を)これ以上増やす前に、最終処分のあり方や、リサイクルのあり方というのを確立するというのが僕らの社会的な責任の一つなのではないか。これはずっと言っているし、なかなか折り合いがつかない点なので、これからも主張していきたい」と述べ、関電側と折り合わないポイントがあることを明らかにしました。

市長が退出した3分後、同場所で取材に応じた関電の森社長は、記者に「折り合い」について聞かれると、「(処理・再利用等の確立と、原発増設の)どちらが先かと、こういうことを突き詰めていくと答えがないことになってしまう」
「これは関電だけの問題ではなく国の原子力政策の重要なテーマであり、オールジャパンで実現していくということが大事だと説明した」と述べ、両者を並行して進めていく考えを示していたということです。

横山市長は「非常に実務的で踏み込んだ話ができたので、私としては非常にプラスになった」と振り返り、今後も機会を設けたいとの意向を示しています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。