(ブルームバーグ): バイデン米大統領は12日、自身の失言が不当に標的にされていると述べ、共和党のドナルド・トランプ氏と同氏の政策アジェンダに「スポットライトを浴びせる」と誓った。

  選挙戦に大きなダメージを与えた討論会でのパフォーマンスからの脱却を目指すバイデン大統領はこの日、激戦が見込まれるミシガン州のデトロイトで開かれた集会で演説。「これからはトランプ氏の話で持ち切りになる」と支持者に語った。

  バイデン氏は2期目最初の100日間の計画概要を示したほか、トランプ氏の法的問題について露骨に攻撃。「やめないで」と大合唱する支持者らに対し、「私は出馬し、勝つつもりだ。それを変えるつもりはない」と述べ、選挙戦継続の意思をあらためて表明した。

  また、トランプ氏支持者らがまとめている政権移行構想「プロジェクト2025」をバイデン氏は批判。同構想には大量の国外追放や保守的政策、連邦政府機関の削減などが盛り込まれており、ニュースメディアが81歳という自身の年齢を巡る懸念を取り上げるばかりで、トランプ氏の政策プランや失態を看過していると指摘した。

  バイデン氏はさらに、トランプ氏が2020年大統領選での敗北を覆そうとした「敗者」だと述べ、同氏が返り咲いた場合は独裁者として振る舞いたい考えだと批判。そうしたことは「私の目の黒いうちは絶対にさせない」と誓った。

  ただ、身内の民主党議員らから選挙戦撤退を求める声が高まっており、バイデン氏は自身の適性を巡る有権者の懸念を払拭する必要に迫られた。

  選挙集会前にデトロイトの飲食店に集まった有権者にバイデン氏は「約束しよう。私は大丈夫だ」と語りかけた。

  選挙戦撤退を求める一部民主党議員らについては、民主党予備選で投票した有権者の意思を踏みにじっていると批判。「あなた方が私を候補者にしたのであって、他の誰でもない。マスコミでも評論家でもインサイダーでも献金者でもない。有権者であるあなた方が決めたことであり、他の誰でもない」と強調した。

原題:Biden Takes Fight to Trump in Bid to Rescue Troubled Campaign(抜粋)

--取材協力:Josh Wingrove.

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