経営の実態を知るために、全国の公共交通機関に行われた調査結果が7月10日、岡山市で発表され、コロナ禍以降、従業員が1割から3割減少した事業者が半数以上に上ることが分かりました。
調査を行った研究機関の代表理事を務める岡山市の両備グループの小嶋光信代表が結果を発表しました。
(地域公共交通総合研究所 小嶋光信代表理事)
「コロナ禍の経営的な影響はかなり大きい。将来の見通しも、コロナ禍が過ぎれば解決するという問題でなく、非常に不透明な状況」
調査は2024年5月、全国約500社を対象にアンケート形式で行われました。コロナ禍の影響を受けた2020年度から4年間の損失額は、10億円から50億円と答えた事業者は37%となり最も多くなりました。
また、全体の半数近くがコロナ禍の損失を自社で負担できないと回答しました。コロナ禍で離職するなどで従業員が1割から3割減少したと答えた事業者は半数以上となり、人手不足の深刻な状況も示されました。
(地域公共交通総合研究所 小嶋光信代表理事)
「次のビジネスモデルを早く国が方向性を示し、各自治体、事業者、市民と一緒になった前向きな努力が必要」
運転手の残業規制で人手不足となる2024年問題や燃料などが高騰する中、研究機関では、公的な経営支援ができるよう国に法律の改正などを訴えたいとしています。
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