2025年で運転開始から40年となる関西電力の高浜原発3、4号機について、県は9日、40年を超えて運転することを認める考えを関西電力に伝えました。
関西電力高浜原発の3号機と4号機は、それぞれ1985年・昭和60年の1月と6月に営業運転を開始しました。
2024年5月に国の原子力規制委員会が40年を超える運転を認可し、地元の野瀬豊・高浜町長も、6月に延長運転を認める考えを示していました。
9日は、中村保博副知事が関西電力の原子力事業本部長を務める水田仁副社長と面談しました。
中村副知事は「高浜原発3、4号機の40年超運転について理解を示すこととしたい」と話し、安全対策を徹底し、県民全体への理解活動や、立地地域の振興をさらに進めることを条件に、県として運転延長を容認する考えを伝えました。
関電の水田副社長は「副知事からいただいた3点の要請に対応するとともに、安全最優先でプラント運転をしっかりやっていく」と話しました。
高浜原発3、4機は現在運転中で、2024年には運転を継続したまま40年の節目の日を迎えることになります。
これで、県内で稼働している関西電力の原発7基のうち5つで、40年を超えた運転が認められました。本格的な高経年化プラントの時代になります。国が掲げる脱炭素社会の実現に向けて、二酸化炭素を輩出しない原発を、60年を超えて運転することを可能にするため、2025年6月に制度が変わります。
今回の高浜3、4号機は、まず、現在の制度に乗っ取って40年を超える運転を目指し、国の認可や県の了承を得ました。しかし、新制度では30年目から10年ごとに認可を受ける必要があるため、高浜3、4号機は、新しい制度が始まる2025年6月以降も運転を続けるためには、改めて運転延長の認可を得る必要があります。
日本の原発は、かつて経験したことのない長期運転の時代に入ります。
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