夏に食べたい梅干しによく似た「カリカリ梅」。別の品種と思ってる人が多いみたいですが、本当は何が違うかご存知ですか?
■「カリカリ梅は梅業界に革命」
2つの違いは? この記事の写真カリッと食感のカリカリ梅。そのまま食べても、おにぎの具にも。そんなカリカリ梅と梅干しはよく似ていますが、2つの違いを知っていますか?
街の人(50代)「かたさ?かたさと作り方!(漬け込むのは)お酢とか」 街の人(70代)
「梅の種類。大きさが違うから種類が違うかなと」
「カリカリ梅は塩分が少ないような気がする。塩分をわざと少なくして」
「梅の品種が違う」「大きさが違う」「塩分濃度が違う」、実はどれも正解ではありません。では一体何が違うのでしょうか?
カリカリ梅を開発したという明治から続く老舗漬物メーカー・赤城フーズの6代目社長・遠山昌子さんに教えてもらいました。
赤城フーズ 6代目社長・遠山昌子さん 遠山さん「梅業界的にカリカリ梅の引き起こした現象はすごく大きくて、カリカリ梅は梅業界に革命を起こしました」
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■収穫する時期が違う■収穫する時期が違う
遠山さん「本当に大事なのは(梅の実の)熟度が進んでいるか進んでいないか」
「カリカリ梅」と「梅干し」の違いは、実は梅の実の“熟度”。つまり収穫する時期が違うんです。
実が青くて硬い梅を使用 遠山さん「梅干しは完熟した黄色い梅。カリカリ梅はまだ実が青くて硬い梅を使うことがポイントになります」
梅干しは完熟した梅を塩に漬けにしますが、カリカリ梅の場合は?
遠山さん「梅干しは塩で漬けて天日で干す。まさに梅干しですが、直射日光は天敵なので、カリカリ梅にとって。天日干しはしない」 カルシウムに漬け込む
カリカリ梅は実がやわらかくなる天日干しをしないかわりに、カリッとした状態を保つためにカルシウムに漬け込みます。
硬い梅を硬いままに 遠山さん「カリカリ梅は硬い梅を硬いままにしておく技術。(梅の)細胞が崩れることを防いでカリカリ梅にしている」
カリカリ梅と梅干しは収穫時期の違いによって作り方も違うんです。
ウメが不作の年に作られたそもそもカリカリ梅は、昭和44年、ウメが不作で梅干しなどが作れなかった年に、当時、商品にならなかった青い梅から作られました。それが人気となり全国に広まったということです。
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