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 記録的な円安と物価高の影響で急増しているのが焼肉店の倒産です。苦渋の決断で開店から40年で初めて大きな値上げに踏み切った都内の焼肉店を取材しました。

■高騰ラッシュ…苦境の焼肉業界

来店客
「おいしいでーす」
「おいしくて幸せな気分」 焼肉店「雪月花」 この記事の写真

 東京・葛飾区にある焼肉店「雪月花」は1983年のオープン以来、40年以上にわたって地元の人に愛され続けています。

焼肉店に危機

 しかし、焼肉店に危機が訪れています。帝国データバンクが今週発表した資料によりますと、今年倒産した焼肉店を経営する事業者の件数は、6月までで20件。去年の同じ時期のおよそ2.5倍で、過去最多のペースです。

 苦境の原因は一体何なのでしょうか。

焼肉店「雪月花」店主 蘆秀男さん 焼肉店「雪月花」店主
蘆秀男さん

「食材の高騰です。ただ肉だけが上がるんじゃなくて、油(の値段)から、輸送コストも上がっています。すべてが上がっているというのが現状」 “6重苦”の店内ポスター

 店内のポスターを見てみると、人件費の上昇、エネルギーコスト増、異常気象の影響、原料価格の高騰、物流コスト増、為替変動の影響と“6重苦”に直面している、焼肉業界の現状がありました。

 こうした状況に耐えられず、閉店の決断を決める焼肉店が増えているとみられます。

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■100円から300円の値上げも…サービス充実はかる

■100円から300円の値上げも…サービス充実はかる

 「雪月花」でも、先月、苦渋の決断を下しました。

蘆さん
「これ以上は難しいということで今回値上げを決断した」
「(Q.今まで何回ぐらい値上げした?)今までは2〜3回(値上げした)という形ですが、50年のキャリアでありまして、店は40年ちょっとやってますので、コロナから始まってこの4〜5年の間の(値上がりの)動きというのは今まで経験ない」 苦渋の値上げ

 上ハラミ焼を3500円から3800円に変更するなど、1人前につき100円から300円の値上げを実施。複数の要因が重なっての値上げは初めてだといいます。

 その一方で、店主としては新メニューを開発するなど、サービスを充実させることで、客足をつなぎとめたい考えです。

新メニュー「和牛三傑」

 お店で人気の肉を一度に味わえる新メニュー「和牛三傑」。上質な肉を分厚くぜいたくに使い、満足度の高い一品だといいます。

佐藤ちひろアナウンサーが実食 佐藤ちひろアナウンサー
「こんなに分厚いのに柔らかくてフニャっていっちゃいました。口の中でとろけます」 蘆さん
「今以上に精進。タレとか色々。食事なさる方の気持ちを考えて提供していきたい」

(「グッド!モーニング」2024年7月6日放送分より)

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