(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)は5日、半期に一度の金融安定報告を公表。中央銀行の独立性や金融安定に特に焦点を合わせる内容となった。

  報告の中でFRBは、金融システムは健全性と強靱(きょうじん)さを維持しているとしつつ、脆弱(ぜいじゃく)性の兆候も見られると記述。株価が利益予想を上回るペースで上昇し、社債スプレッドが歴史的な低水準付近にあることを指摘した。

  また「ヘッジファンドのレバレッジは歴史的高水準に拡大。主として、大手ヘッジファンドによる借り入れが影響している」と記した。

  報告ではこのほか、中銀の独立性、透明性、説明責任の重要性を強調。「この取り決めの下では、政府の他の部分ではなく連邦準備制度が、2大責務を達成する上で最も適切な金融政策行動について決定を下す」と記された。

  また、ここ数カ月における物価上昇の主な要因でもある根強い住宅インフレにも言及。「市場家賃が緩やかに上昇し続ける限り、住宅サービスインフレは漸進的に鈍化し、最終的には新型コロナウイルス禍前のペースに戻るだろう」と指摘した。ただその上で、「鈍化の時期や、市場家賃のインフレが実際緩やかなものにとどまるかどうかについては、大きな不確実性が残る」とも記した。

原題:Fed Releases Semi-Annual Monetary Policy Report to Congress(抜粋)

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