(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)で競争政策を担当する欧州委員会のベステアー上級副委員長は、米半導体メーカー、エヌビディアの人工知能(AI)チップ供給に「大きなボトルネック」が生じていると警告した。ただし、それについて何らかの措置をとるべきかどうか規制当局としてまだ決めかねていると述べた。

  ベステアー氏はシンガポール訪問に際し、ブルームバーグの取材に対して「われわれはエヌビディアに質問をしているが、それは予備的なものだ」と発言。今のところ「規制措置の対象」になるには至っていないと話した。

  エヌビディアはAI支出ブームの最大の受益者となって以来、規制当局の注意を引いてきた。同社の画像処理半導体(GPU)はAIモデルの開発に必要な膨大な情報を高速処理する能力において、データセンター運営会社に高く評価されている。

  供給は逼迫(ひっぱく)しているが、ベステアー氏はAIチップ供給における二次市場がイノベーションと公正な競争の喚起に役立ち得ると指摘。しかし支配的な企業は将来的に、その慣行に一定の制約を受ける可能性があると述べた。

  「市場においてこのような支配的な地位にある場合、小さな企業にはできることでも支配的な企業にはできないことがある」と同氏は説明。「しかしそれ以外では、自分のビジネスを行い、それを尊重している限り、問題はない」と続けた。

原題:Nvidia AI Chips Supply Is ‘Huge Bottleneck,’ EU’s Vestager Warns(抜粋)

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