「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の元妻が、別の男性から現金をだまし取った罪に問われている裁判で、検察は元妻に対し、懲役4年6カ月を求刑しました。

詐欺の罪に問われている須藤早貴被告(28歳)は、北海道に住む男性(当時61歳)から、2015年から3回にわたり、現金あわせて約2980万円をだまし取ったとされます。

須藤被告は、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)の元妻で、野崎さんを殺害した罪でも逮捕・起訴されていますが、この裁判の見通しはまだ立っていません。

そんな中、行われてきた別の男性に対する詐欺事件での裁判。

これまでに須藤被告はうそをついていたことを認めた上で、「男性もうそと分かって金を払っていた」と主張。

その上で、現金の対価として、体を触られたり、キスをされたりしたとし、「私が詐欺師なら、被害者は性犯罪者だ」と述べていて、須藤被告が男性を欺いていたかどうかが争点となっていました。

5日の裁判で、検察側は「親切心につけ込んで金銭をだまし取った巧妙な犯行で悪質」と指摘。「被害金額は大きく、信じていた人に裏切られた男性の精神的苦痛は重大」として懲役4年6カ月を求刑しました。

一方、須藤被告は裁判官に対し、「被害者男性も裁判でうそをついていて、そこを見落とすことなく判決を下してほしい」と話し、結審しました。

判決は9月2日に言い渡される予定です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。