河野太郎デジタル相が4日、秋田県由利本荘市を訪れ、市が人口減少対策として取り組む行政のデジタル化の現状を視察した。
はじめに訪れたのは、市内の小児科だ。医療機関で助成を受けるには、保険証とともに医療費助成資格証を提出する必要があるが、このクリニックでは資格証の機能が付いたマイナ保険証だけで受け付けできる。
河野デジタル相:
「『受給証とマイナンバーカードを1枚にしてください』という要望は結構多いので、実際にやれることが確認できて非常に良かった」
続いて訪れた市役所では、湊貴信市長がデジタル化の取り組みを大臣に紹介した。
その一つがAI(人工知能)を取り入れたカメラで、クマ捕獲用のわなを監視する実証実験だ。この実験は担い手が不足する中で、猟友会の負担を軽減するのが目的となっている。
河野デジタル相:
「AIで“クマ”と分かれば、音で追い払うか、おりへおびき寄せてガチャっといくか。タヌキだったらおびき寄せなくてもいいし」
市の特徴を説明する際、湊市長や市の担当者は、河野大臣の地元の神奈川県を例に挙げ、「由利本荘市の面積は神奈川の半分に上る」と話した。その上で、湊市長は「デジタルが苦手な人が住みづらくなることがないよう、アナログも残しながら、人口減少に耐え得るまちづくりを進めていきたい」と伝えた。
河野デジタル相は「人口が日本全体で減る中で、こうしたデジタル化の取り組みはこれから本当に行政の中で必要になってくると思う。由利本荘市の取り組みをぜひ横展開、デジタル庁としても応援していきたい」
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