長年にわたり「1万円の顔」を務めてきた大分県中津市出身の偉人・福沢諭吉。
新紙幣では肖像も一新され、1万円札は渋沢栄一に変わります。
肖像交代の日を迎えた地元の反応を取材しました。

40年前、郷土の偉人が肖像に採用された際、大分県内は歓喜に沸きました。

◆街の人のインタビュー(1984年)
Q:福沢諭吉の1万円札はどうか?
「とてもうれしいです」
「使うときに出してみて、使いきれないんじゃないですかね。拝まないといけないみたいで」

そして、迎えた肖像交代の日。中津市では―

◆中津市民
「全国の人が中津を知るきっかけになっていたと思うので残念」
「これからまた旧1万円札を盛り上げていきたい」

◆TOS鹿島佑里記者
「旧肖像となった福沢諭吉ゆかりの地、ここ中津市でも新紙幣発行に合わせて様々な動きが始まっている」


新紙幣の発行に合わせて、中津市の観光協会では新たなキャンペーンを開始。
地元の飲食店で使える3000円分の食事券や中津城など観光施設の入場券が付いて、市内のホテルに1万円で宿泊できるプランを提供しています。

◆グランプラザ中津ホテル畑野直紀総支配人
「このプランを通じて皆様に触れ合っていただいて、中津市の観光、グルメすべてを市内でご堪能いただきたいと」

一方、こちらの福沢記念館では新紙幣の発行に合わせて3日は入場が無料になりました。

◆福沢記念館 泉史朗館長
「個人的には非常に寂しい思いをしている。40年間、感謝の気持ちと、お疲れ様でしたという慰労の気持ちがある」

さらに、市内の土産物店では福沢諭吉に加え、渋沢栄一のイラストがプリントされたせんべいの販売が3日から始めています。

◆北部小学校 児童
「きょうは渋沢栄一先生と福沢諭吉先生のことで交流できてうれしいです」

また、2日は市内の小学生たちが渋沢栄一の古里である埼玉県深谷市の小学校とオンラインで交流。クイズを出し合うなどして、お互いの郷土の偉人について学びを深めました。

20年ぶりの新紙幣発行。暮らしや経済、人たちの交流など様々な変化が生まれています。

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