七尾市の飲食店で腸管出血性大腸菌Oー157による食中毒が発生し、石川県はこの店を3日から3日間の営業停止としました。
食中毒が発生したのは七尾市小島町の「ごはん処 一歩」です。
県によりますと6月30日午前11時半頃、石川中央保健福祉センターに内灘町の医療機関から27日に血便を訴え受診した患者から腸管出血性大腸菌O157が検出されたと連絡がありました。
能登中部保険福祉センターが調べた所、6月21日にこの店を利用した2グループの7人中20代~60代の男女5人が、腹痛や下痢などの症状を訴えていたことがわかりました。患者らに共通する食べものは、この店が調理・提供した食事以外ありませんでした。さらに2人の患者と調理に担当した1人の便からO157が検出されたと言う事です。
患者の症状及び潜伏期間がO157によるものと一致することなどから県はこの店による食中毒と断定しました。
5人の患者は全員回復傾向にあるということです。
県はこの店を3日から5日まで3日間の営業停止とし、汚染の恐れのある食品の廃棄や施設の清掃、消毒、従業員に衛生教育の実施を指示しました。
O157による食中毒をめぐっては、2011年、石川県金沢市に本社があった焼肉チェーンによる集団食中毒事件がO157によるものと知られています。この事件では、石川や富山など店で出されたユッケを食べた181人が発症し、5人が死亡しました。
県によりますと、O157は牛や羊などの腸管に生息し、生食や加熱不十分で提供された挽肉料理などが原因食品となることが多くあるということです。また牛の糞便に汚染された川の水や農作物が原因となることもあるとしています。
また潜伏期間がおよそ3日から8日と長く、下痢や腹痛、発熱などの症状が現れ、重症化すると激しい腹痛と血便を主な症状とする出血性大腸炎を発症。まれに溶血性貧血や溶血性尿毒症症候群などを併発すると言う事です。
幼児や高齢者など体の抵抗力が弱い方は重篤な症状となる事があるため、特に注意が必要だという事です。
県はO157による食中毒を防ぐため、トイレの後や調理の前などは石鹸で手をよく洗うよう呼びかけています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。