万博会場で起きたガス爆発の事故現場が、7月2日、メディアに公開されました。
爆発の影響で大きく削られ吹き飛んだコンクリート。その長さは約5m70cm。中からは鉄筋がむき出しになっています。また、爆発の影響で飛んだコンクリートで天井の一部もへこんでいます。
今年3月、大阪・関西万博の会場西側にある来場者用トイレの建設現場で爆発事故が発生。けが人はいませんでしたが、コンクリートの床が破損するなどしました。原因となったのがメタンガスです。
博覧会協会によりますと、地下にたまったメタンガスに溶接作業の火花が落ちて引火したとみられます。
(博覧会協会 藁田博行整備局局長)「たまたま(トイレの配管のフタに)穴があいている仕様になっていたので、ここから溶接火花が下に落ちて、下にたまっていたガスに引火したのではないかと。事故そのものはそれなりの規模の事故だったなと思います。ただ幸いにしてというか、人身事故であったり周りへの工程に影響とか、あまりにもひどいような状況にならなかったのはすごく幸いだったなと思います」
夢洲は元々、ごみの最終処分場にするために埋め立てられてできた土地。爆発事故が起きた場所は産業廃棄物が埋め立てられているため、地中からメタンガスが常に発生しています。また、万博会場では爆発事故のあった現場以外でも、5か所で法令の基準以下のメタンガスが検出されています。
こうした状況に、大阪府の無料招待事業で万博に行く可能性のある学校現場からは不安の声があがっていて、教職員組合が事業の中止を求める事態に発展しました。
不安の払しょくが急務となる中、先週、協会は開催期間中の安全対策として換気装置やガス検知器の設置などを行うと発表。また、会期中は毎日メタンガスの濃度をホームページなどで知らせるとしました。
7月2日は、他にもメタンガスが検出された現場などを案内。事故から3か月が経って初めての公開となりましたが、博覧会協会は安全対策などを見せることで安心につなげたいとしています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。