小林製薬の紅麹サプリを摂取した人に、健康被害が相次いでいる問題で、サプリとの関連が疑われる死亡事例が、新たに76件あることが判明しました。
小林製薬はこの情報を、厚労省から問い合わせがあるまで報告していませんでした。

【武見厚生労働大臣】「小林製薬の判断により、死亡者数の報告をしなかったことは、極めて遺憾である」

28日午後、小林製薬に対し、怒りをあらわにした武見厚生労働大臣。

小林製薬の、紅麹を原料とするサプリをめぐっては、摂取した後に、腎臓の障害など健康被害を訴える人が続出。

小林製薬はこれまでに、5人が死亡し、289人が入院したと発表していました。

5人目の死亡が明らかになったのは、ことしの3月でしたが、その後、死亡した人の数については更新されませんでした。

そのため、6月13日、厚生労働省が死亡した人の数について確認したところ、小林製薬は翌日になって、他にも死亡に関する相談があると明らかにしたというのです。

死亡に関する相談は、これまでに170件あり、このうち76件について、紅麹サプリとの関連を調査しているということです。

関西テレビの取材に対し、小林製薬は「これまでは、腎関連疾患と診断されたケースのみを公表していたが、原因物質が特定できていない中、死亡など健康被害との関連を広範囲に行う必要があると認識し、公表の方針を見直した」と説明しています。

こうした事態に厚生労働省は、今後の調査計画を、29日までに報告するよう、小林製薬に指示したということです。

【武見厚労大臣】「小林製薬だけに任せておくわけにはいかないので、厚労省が直接調査にかかわる計画をたたせて、進捗状況も管理して、調査結果についてより詳細にわかるようにする」

小林製薬は「被害発生状況の把握と報告、補償などに、真摯に取り組んでまいります」とコメントしています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。