(ブルームバーグ): スポーツ用品メーカーの米ナイキの株価が27日に急落した。この日発表した通期見通しが市場予想に届かず、同社製スニーカーやアパレルの需要低迷を巡り投資家の懸念が強まった。

  ナイキは2025年5月期の売上高が「1桁台半ば」の減少率になるとの予測を示した。ブルームバーグ集計のアナリスト予想では約2%の伸びが見込まれていた。同社の売上高予測が市場予想を下回ったのは、24年6-8月(第1四半期)の低迷が想定されている影響が大きい。同四半期の売上高は10%減と、予想以上の減収となる見通し。

  マット・フレンド最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会見で、「この規模での復活には時間がかかる」とし、消費者を再び引き付けるため、製品ラインアップの移行を進めていると説明した。

  ナイキの株価は通常取引終了後の時間外取引で一時11%安。今年に入ってから同日通常取引終値までに13%下落している。

  3-5月(第4四半期)決算では売上高が1.7%減の126億ドル(約2兆300億円)となり、アナリスト予想平均を下回った。一方、グレーターチャイナ(大中華圏)の売上高は18億6000万ドルと、予想平均を上回り、1株利益も予想を超えた。

  今回の業績は、ナイキがここ数四半期に報告した軟調さが続いていることを示している。自社ウェブサイトやアプリ、店舗での売上高は8%減少し、市場予想を下回った。「コンバース」は北米と西ヨーロッパで販売が振るわず、売上高は18%減少した。

原題:Nike Tumbles After Warning That Sales Slump Is Getting Worse、Nike Shares Drop on Sales Miss, Deepening Demand Slump (2)(抜粋)

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