局地的な豪雨をもたらす線状降水帯の予測に向けた観測に一役買います。
気象庁の新たな観測船が長崎に寄港し、13日、報道陣に船内が公開されました。
海洋気象観測船「凌風丸」は(全長85・63メートル、定員最大48人)地球温暖化による海水温の変化や、海上の水蒸気などを観測します。
今年4月に就航した「凌風丸」は4代目で約30年ぶりに造られました。
観測員や乗組員は最長で50日ほど過ごすので船内も、より快適になりました。
KTN記者
「今回 初めて船内に女性専用の区画が設けられました」
女性職員も乗り込むため、シャワーやトイレなどの水回りや生活に必要な設備をひと区画にまとめています。
今回、長崎に寄港した目的は「線状降水帯」の予測精度を上げる観測です。
予測には海上の「水蒸気の量」を捉える必要があります。
そこで活躍するのが小さな2つの「アンテナ」です。
大気中に水蒸気が多いと、衛星からの電波を受けるまでに少し遅れが生じます。
気象庁大気海洋部 環境・海洋気象課 技術専門官 椿 修二さん
「10億分の1秒くらい」「ほんのわずかなずれ」
このわずかな差を利用して、水蒸気の量を観測しています。
気象庁 和田孝一 技術専門官
「赤い点々が60~70ミリの雨を降らせる可能性がある水蒸気量を示している」
観測データは気象庁に送られ、線状降水帯の発生予測に役立てられます。
技術専門官 椿 修二さん
「線状降水帯予測の精度向上のための手助けになるようなデータを今後とも観測していきたい」
「凌風丸」は6月16日に長崎を出て、九州の西側の海上を観測する予定です。
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