6月16日(日)は『和菓子の日』です。これに合わせて、12日から熊本市の鶴屋百貨店で『和菓子まつり』が開催され、新作のどら焼きなどが販売されます。これを前に先日、職人たちによる試食会が開かれ、味や香り、食感など工夫を凝らした商品がお披露目されました。

生地が垂れないようさじで切るようにすくう作業を「さじ切り」といいます。

適温に熱した「平鍋」と呼ばれる銅板の上に生地を広げて一枚一枚焼いていきます。

表面に泡が浮き出てきたら、ひっくり返して両面を焼きます。

餡(あん)をはさんで、どら焼きの出来上がりです。

どら焼きの生地は『三同割(さんどうわり)』。小麦粉、卵、砂糖、3つの材料を同じ割合にするのが基本とされています。

『菓舗梅園』が販売する新しいどら焼きは、生地に黒糖と抹茶をそれぞれ配合したものです。

基本である『三同割』の中にあえて別の材料を入れるため、配合の加減が難しいといいます。経験と勘が頼りです。

熊本市で6月6日に開かれた『肥後菓子道場』です。熊本県菓子工業組合が年に4回、開いているもので、職人たちが技術向上を目指し、新作の菓子などを持ち寄り意見を交わします。

今回、職人たちは12日から熊本市の鶴屋百貨店で開かれる『和菓子まつり』で販売するどらやきを持ち寄りました。工夫が詰まったどら焼きをそれぞれ試食。プロ同士、感想を伝え、アドバイスします。

かき氷のいちごミルクから着想を得たというこちら、いちごミルク餡の中にいちごジャムが入っています。
※お菓子のあさい苺ミルクどら焼・180円(税込み)

【菓舗梅園 片岡 圭助さん】
「面白い、いちごミルク。いちごの風味がフワッと感じられた。子供にはうってつけだろう」

さらに、大福を生地で包んだどら焼きもあります。
※天明堂/大福どら焼・250円(税込み)

【菓匠たてやま 立山 学さん】
「大福にしてから挟んだというのが面白いが、餡と餅、これは和菓子の基本。『和菓子というのはこれですよ』という感じ」

こんな珍しいどら焼きも。

【前田 美沙希 記者】
「酒かすを使ったどら焼きをいただきます。お酒の甘い香りが口いっぱいに広がります。上品な甘さでとても食べやすいです」
※菓匠たてやま/酒どら・200円(税込み)

職人たちの長年の経験から生まれたどら焼きは食べてみたくなるものばかり。『和菓子まつり』は6月12日から17日まで、熊本市の鶴屋百貨店で開かれます。

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