リニア新幹線の建設促進を目指す期成同盟会の総会が6月7日に都内で開かれ、総会の後 沿線都府県の知事は岸田首相や斉藤国土交通相に相次いで面会し、早期の全線整備に向けた後押しを要望しました。

「政府が静岡県とJRの間をしっかりとって」

6月7日午後4時半前、沿線の知事たちが面会したのは岸田首相です。

期成同盟会の会長を務めている愛知県の大村知事は早期の全線整備に向けた国の後押しを求める要望書を手渡すと、まず切り出したのが静岡工区の話題でした。

愛知県・大村知事:
鈴木康友 新知事に(期成同盟会総会)に初参加してもらったが、国のモニタリング会議をしてもらっているが、国交省を中心に政府が静岡県とJR東海との間をしっかり取ってもらい、静岡工区の早期着工をぜひお願いしたい

そして、各知事がそれぞれの県における工事の進捗状況を報告すると、鈴木知事は次のように述べました。

静岡県・鈴木康友 知事:
静岡県も期成同盟会のみなさんと一緒になってリニアを推進していく立場であるが、静岡県には水の問題と南アルプスの環境の問題があるので、これを両立させていくということでJR東海との対話項目が明確になってきているので、しっかりとスピード感を持って対話を推進していきたい

「国家プロジェクトとして取り組む」

これに対し岸田首相は整備効果が最大限発揮されるよう沿線自治体と連携することを約束した上で、「政府としても国家プロジェクトとして取り組みを進める」と述べました。

岸田首相:
全線開業にかかる現行の想定時期のもと、リニア中央新幹線の整備が適切に進むように環境・水資源の状況、また建設主体であるJR東海の財務状況を厳格にモニタリングし、そして必要な指導と技術的な支援を行う

期成同盟会の要望は?

今回 岸田首相への主な要望がこちらです。

・静岡工区の早期実現へ地元の理解を得ながら早期着手を図り開業時期を示すこと

・速やかで丁寧な情報開示や説明に努めること

・問題が発生した際はすみやかな応急対策、恒久的対策を講じること

・地域の活性化に資する取り組みを積極敵に講じること

そして、こちらについて要望書では具体的に触れていないものの、新幹線の停止本数増加や静岡空港に隣接した新駅の設置で利便性や防災機能の向上が見込まれるとしています。

こうしたことについて国が積極的に後押ししていくことを求めています。

これについて岸田首相は次のように話しています。

岸田首相:
東海道新幹線の輸送余力を活用した東海エリアの利便性向上をはかり、経済効果の最大化、これを目指してまいります

空港新駅について静岡県知事は?

また、山梨県の長崎知事の提案で作られた研究会がまとめたリニア開通後の将来像で、東海道新幹線の静岡空港新駅が初めて言及されたことについて、鈴木知事は次のように述べました。

鈴木知事:
(静岡空港新駅は)まだかなり先の話。期成同盟会でも静岡県沿線のメリットの1つとして空港新駅を盛り込んでもらいました。これが出来れば高速交通体系の飛躍的な発展につながり、静岡空港の場合、成田・羽田の代替空港なので、防災上も非常に強靭化するものと思う。インバウンド含めて交流人口の拡大に寄与してもらえれば

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