岸田政権が掲げる「新しい資本主義」の実行計画の改訂案がまとまり、中小企業をめぐる価格転嫁の推進やアニメなどのコンテンツ産業の活性化戦略などが盛り込まれました。
岸田総理
「来年以降に物価上昇上回る賃上げを定着させるべく、政府を挙げて取り組みを強化する」
政府がまとめた改訂案では、「これまでの取組の方向性は正しかったこと、そして、デフレから完全に脱却する歴史的チャンスを手にするという合意に至った」と強調。
一方、現状の日本経済については、「デフレ脱却への道は、いまだ道半ばである」「円安が今後の物価に与える影響についても十分に注視する必要がある」と評価しています。
これを受け、改定案では中小・小規模企業などで働く人の賃上げ定着を目指し、下請法の改正も視野に、価格転嫁対策をさらに徹底することを明示しました。
また、柱の一つである労働市場の改革では、仕事内容と求められるスキルを明らかにしたうえで処遇を行う「ジョブ型人事」の導入を推し進めるために、実際の事例などを掲載した「指針」を今年の夏に公表するとしています。
そのほか、アニメやゲーム、漫画といったコンテンツ産業について、司令塔機能を強化するために、官民で作る「コンテンツ産業官民協議会」を新たに設置。
また、支援を強化するために、これまで各省庁が別個に要求していた予算についても「クリエイター支援基金」に統合するとしています。
改定案は、与党などとの調整を経て、今月下旬に閣議決定される方針です。
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