損害保険会社が、生成AIを使ったカスハラ対策に乗り出しました。

三井住友海上は、生成AIが自動車の事故対応をする窓口での通話内容をリアルタイムでテキスト化し、その中に「カスハラ」にあたる内容を検知すると、上司にメールで知らせるシステムを導入しました。

システムには、「SNSで拡散する」や「社長を出せ」など、約100種類のカスハラの言葉が登録されていて、AIがカスハラと判断した場合は赤い文字で表示されます。

三井住友海上・保険金お支払センター担当者は、「今まで生きてきて、言われたことがない言葉も浴びせられたこともあるので、その点では上司がいつでも内容を見たり、高圧的なことを言われたときにすぐに受ける体制はかなり心強いと思う」と話しました。

これまで、カスハラを受けても社員が上司や同僚に相談できず、事故対応がこじれるケースもあったということです。

三井住友海上・業務プロセスデザイン部の北翔吾さんは、「(カスハラが)量感として増えているという実感というよりも、その種類が近年、SNSの発展だったりということもあるので、担当者個人で抱え込まずに、組織的にその検証を対応することで、より一層高品質な事故対応を実施するところにつなげていきたい」と話しました。

今後、効果やリスクを検証し、年内に全国でのシステム導入を目指します。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。