LINEの利用者情報の流出問題で総務省が運営元のLINEヤフーに対し、韓国企業「ネイバー」との資本関係の見直しを求めていることをめぐり、韓国の大統領府は「日本政府が、ネイバーの意思に反し、不利な措置を取ることは絶対にあってはならない」とけん制しました。

50万件を超えるLINE利用者の個人情報などが流出した問題をめぐって総務省は、韓国の「ネイバー」が大株主としてLINEヤフーを支配する関係であるため、業務委託に対するLINEヤフーの管理監督が行き届かない原因になっていると指摘。

ネイバーとの資本関係の見直しを求められたLINEヤフーは、7月1日までに総務省に報告することになっています。

こうしたなか、韓国大統領府は「LINEヤフーが適切なセキュリティの強化対策を日本政府に報告するなら、日本政府は資本関係についてネイバーの意思に反する不利な措置を取ることは絶対にあってはならない」とけん制しました。

また、LINEヤフーが行う報告について「ネイバーの持分売却は盛り込まれない可能性がある」としています。

韓国では、野党側がこの問題を材料に尹錫悦政権への批判を強めていて、大統領府として適切に対応する姿勢を改めてアピールした形です。ただ「反日を助長する一部の政治的な動きが国益を損わせ、韓国企業を保護するのに役立たないのは明らかだ」とも指摘し、冷静な対応も呼びかけています。

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