カービー米大統領補佐官は2日、ロシアによる北朝鮮への石油精製品輸出が3月だけで16万5000バレル超に上ったと明らかにした。国連安保理の対北朝鮮制裁決議は、北朝鮮が石油精製品を輸入できる上限を年間50万バレルと定めている。カービー氏は、既に今年の輸入量が年間上限を上回っているとして、決議違反だと批判した。
米国務省によると、米政府は日本や韓国、欧州連合（EU）などと連携し、ロシアと北朝鮮に対して5月中に追加制裁を実施する方向で検討している。
安保理には北朝鮮に対する制裁決議の履行状況を調べる専門家パネルがあったが、ロシアによる拒否権の行使で任期が更新されず、4月末で活動停止に追い込まれた。日米韓はパネルに代わる枠組みが必要との立場で、カービー氏は新たな枠組みが「朝鮮半島だけでなく、インド太平洋地域にとって極めて重要だ」と述べた。【ワシントン松井聡】
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