中国海軍3隻目の新型空母「福建」が1日、初の試験航行を開始した。国営中央テレビ(電子版)が伝えた。試験航行は空母の実戦配備に向けた最終段階で、就役すれば習近平指導部が掲げる「海洋強国」にさらに近づく形となる。
福建はウクライナから購入した船体を改修した「遼寧」(2012年就役)、国産初の「山東」(19年就役)に続く空母で、22年6月に上海で進水した。全長約320メートル、満載排水量は8万トン強で中国海軍最大となる。
遼寧と山東は、先端がそりあがった飛行甲板から艦載機が発艦するスキージャンプ式だが、福建は短時間で艦載機を効率的に射出できる電磁カタパルトを初めて採用している。
上海海事局は1~9日までの間、上海から東に約100キロ以上離れた東シナ海に航行禁止区域を設定しており、この海域で試験航行を実施するとみられる。
試験航行では、エンジンや各種機器の作動確認、高速航行、艦載機の射出などを実施する模様だ。通常、これらの試験を複数回繰り返し、問題がなければ就役する。【北京・岡崎英遠】
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