韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する「弾劾(だんがい)訴追」がいったん回避されたことを受けて、今後は「内乱罪」での捜査の行方が焦点となっています。ソウルから最新情報です。
(山本志門記者報告)
韓国の検察はまず、大統領周辺の取り調べを急いでいます。前国防相の身柄を拘束して「軍にどう命令したか」などを中心に捜査を進めています。
検察は前国防相の自宅や執務室への家宅捜索に踏み切っていて、9日にも逮捕状を請求する方針です。
ただ、検察の本丸は「尹大統領」です。
8日、「内乱」と「職権乱用」の容疑で捜査を始めていると発表しました。「内乱罪」は現職の大統領を訴追できる手段で、最高刑は「死刑」と重い量刑が科せられています。
今後、大統領本人への聴取は避けられない情勢で、警察も「捜査対象に人物の制限はない」と強調しました。出国禁止も検討されています。
韓国の国民の間でも尹大統領への反発は強く、「退陣」デモが収まる気配はありません。
捜査の行方、そして与野党の駆け引きは世論の風向きが大きく影響するため、今後、国民の動向がカギを握ることになります。
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