シリアのジャラリ首相は8日、ビデオ声明を発表し、「シリアが選ぶどのような政府とも協力する用意がある」と述べた。ロイター通信はシリア反体制派が8日未明、首都ダマスカスを制圧し、長年にわたり独裁政治を続けたアサド大統領が国外へ亡命したと伝えている。
ジャラリ氏は声明で、自身はダマスカスの自宅にいると明らかにし、「我々は国を救うために手を差し出したい」と表明。国民が新たな指導者を選出すれば、平和裏に協力する姿勢を示した。
一方、反体制派は戦闘員に対し、正式な政権移行があるまでは、「前首相」が管理する政府庁舎などの公共施設に侵入することを禁じると発表した。また、勝利を祝って空中に発砲することも禁止した。ダマスカス市内の混乱をできるだけ早く収束させ、正統な政権移行をはかる狙いがあるとみられる。【カイロ金子淳】
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