11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のドナルド・トランプ前大統領(77)は28日、南部フロリダ州で、党候補指名を争った同州のロン・デサンティス知事(45)と会談した。米紙ワシントン・ポストが報じた。デサンティス氏が今年1月に選挙戦から撤退して以降、両氏が会談するのは初めて。民主党のジョー・バイデン大統領(81)との対決に向けて、資金集めなどで協力することで一致した。
デサンティス氏は撤退時にトランプ氏への支持を表明していたが、これまで選挙集会などに同席することはなかった。報道によると、両氏を知る不動産投資家の仲介で、数時間にわたって協議した。
トランプ氏は資金集めでバイデン氏に後れをとっており、四つの刑事裁判を乗り切る弁護士費用なども重荷になっている。選挙戦では有力な対抗馬であるデサンティス氏を「偽善者」と激しく批判していたが、資金集めのために協力を求めた形だ。一方、デサンティス氏も2028年の大統領選への再挑戦を見据え、党内で圧倒的な影響力を持つトランプ氏との関係修復を図ったとみられる。
トランプ氏は党候補指名を確実にして以降、連邦上院の党トップであるミッチ・マコネル院内総務(82)ら、緊張関係にある政治家からも支持を受けてきた。ただ、最後まで争ったニッキー・ヘイリー元国連大使(52)はまだトランプ氏への支持を表明しておらず、今後の対応が注目される。【ワシントン秋山信一】
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