アメリカのトランプ次期大統領が2020年大統領選挙の結果を覆そうとしたとして起訴された事件などを巡り、捜査を指揮する特別検察官は起訴の取り下げを要請しました。

 トランプ氏を巡っては、バイデン氏に敗れた2020年の大統領選挙の結果を覆そうと手続きを妨害した罪や、退任後に機密文書を不正に外部に持ち出した罪などで起訴されています。

 これらの捜査を指揮したジャック・スミス特別検察官は25日、連邦裁判所に対してトランプ氏が次期大統領に就任することを念頭に起訴を一旦取り下げるよう要請しました。

 「現職大統領は起訴しない」という司法省の原則に基づく判断だとしています。

 その一方で、起訴自体の「是非に関する立場は変わらない」と述べ、立証への自信も示しています。

 トランプ氏はSNSで「これらの起訴は中身のない非合法なもので、決して提起されるべきではなかった」と主張しました。

 スミス検察官は裁判所への要請の中で大統領が免責されるのは「一時的だ」とする見解を繰り返し述べ、トランプ氏が2029年に大統領を退任した後に再び起訴に踏み切る余地を残していて、今後下される判事の判断に注目が集まっています。

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