深刻な人道危機が続くパレスチナ自治区・ガザの悲痛な叫びや願いを届けようと、パレスチナ人アーティストらが描いたポスターが都内で展示されています。

 23日に始まったポスター展ではパレスチナ人アーティストら19人が描いた作品、26点が展示されています。

 そのほとんどが去年10月に始まったイスラエルとイスラム組織「ハマス」の大規模な衝突以降に描かれたもので、ガザの人々の怒りや悲しみ、停戦への強い願いなどが込められています。

 これらの作品はドバイのギャラリーから日本人が買い付け、持ち込まれました。

パレスチナ絵画展プロジェクト 長沢美抄子さん
「見てすぐにこれ欲しいって1番最初に思った画でした。not just a number(単なる数字ではない)という言葉も大事な言葉で、2万人死んだ3万人死んだということではなくて、一人ひとりに名前があるということ、命があるということを訴えたいと思って彼は描いたと思っています。(パレスチナの現状が)少しでも皆さんの目に触れるように耳に触れるようにしたい。そういう役割を果たせたらいいなと思っています」

来場者
「日本人からすると分かりやすい発信というのは心にきやすいかなと思いました。映像とはまた違う形で感じられるものがあると思います」

 展示会場では夕方にライブイベントも開かれ、日本とパレスチナ双方にルーツを持つラッパーのDANNY JINさん(19)がパフォーマンスを披露しました。

DANNY JINさん
「僕が普段やっているラップや歌とはまた違うアートの形で、すごい怒りを感じたり、悲しみを感じたり、アートっていう形、様々な表現技法でもっと感情に訴え掛けて、(数字ではなく)一人ひとりが死んでいるっていうのを伝えることができるのかなと思います」

 展示されているポスターは誰でも購入することができ、売り上げは赤新月社に寄付されるということです。

 ポスター展は東京・豊島区のギャラリーで来月5日まで開かれています。

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