ウクライナのゼレンスキー大統領は15日のビデオ演説で、ドイツのショルツ首相が15日にロシアのプーチン大統領と約2年ぶりに電話協議したことについて「パンドラの箱を開ける」と批判した。西側諸国と交渉の余地があると思わせることはロシアを利することにつながるとしてくぎを刺した形だ。
ゼレンスキー氏は「これがプーチンが長い間望んでいたことだ。彼にとって孤立状態が軽減されることは重要だ」と述べた。2014年のウクライナ東部紛争でも独仏の仲介による交渉の末、ロシアに有利な停戦合意が結ばれたことを念頭に、「普通の交渉は何ももたらさない」と強調した。
ウクライナメディアによると、ショルツ氏はゼレンスキー氏に事前に電話協議の予定を告げ、ゼレンスキー氏は繰り返し懸念を伝えていたという。【ベルリン五十嵐朋子】
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