米国各地で、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃に対する若者の抗議活動が活発になっている。
「ガザが泣いている。これ以上の犠牲は容認しない」。4月23日、東部ニューヨーク州マンハッタン地区の公園には、隣接するニューヨーク大の学生ら数百人が集まって気勢を上げていた。デモ隊は「ジェノサイド(集団虐殺)戦争」と書かれたプラカードを掲げてガザで多数の民間人が犠牲になっていることに抗議し「パレスチナに自由を!」と唱和して叫んでいた。
昨年10月のイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘開始以降、米国の大学で抗議活動が続いてきた。今年4月にはマンハッタン地区のコロンビア大で、デモ隊が大学敷地内にテントを張り、大学がイスラエルとつながりを持つ企業との関係を断ち切るまで居座ると宣言。大学の要請で出動した警察によって108人が不法侵入容疑で逮捕される事態に発展した。これがきっかけで、全国の大学で抗議活動が相次ぐようになった。
ただ抗議活動は、反ユダヤ主義的な言動に結びつく危険性もはらんでいる。コロンビア大では同大に所属するラビ(宗教指導者)が21日、ユダヤ系学生に対し、安全上の懸念があるため大学に近づかないよう呼び掛けた。【ニューヨーク中村聡也】
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