欧州各国の「緑の党」が、米大統領選(5日投開票)に米国の「緑の党」から出馬しているジル・スタイン氏に対し、撤退して民主党候補のカマラ・ハリス副大統領を支持するよう呼びかけた。
ドイツ、フランス、ベルギー、スペイン、ウクライナなど16カ国の「緑の党」が1日、共同声明を発表した。声明は、ロシアのウクライナ侵攻などをめぐる米国の「緑の党」との「異なる価値観と政策」を強調した上で、両者の間に「つながりはない」と主張。「ハリス氏はドナルド・トランプ前大統領の反民主的で権威主義的な政策を阻止できる唯一の候補」だと訴えた。
各種世論調査によると、スタイン氏の全米支持率は1%程度にとどまる。しかし、パレスチナ自治区ガザ地区の戦争をめぐるバイデン政権の対応に批判的な有権者の一部に浸透しており、民主党側はトランプ氏を利する存在になるとみて警戒している。
米政治メディア「ポリティコ」によると、スタイン氏の陣営は「私たちはこの大統領選に全力を尽くしており、多数の支持者を決して裏切ることはない」と声明で反論した。【ニューヨーク八田浩輔】
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