法務省の赤れんが棟=東京都千代田区

ロシアのプーチン政権を批判し、ウクライナ侵攻開始前に日本に事実上亡命して難民認定を求めているロシア人男性に対し、法務大臣の裁量で例外的に滞在を認める「在留特別許可」が3月中旬に出たことが25日、分かった。男性本人や関係者が明らかにした。難民認定を申請したロシア人に在留許可が出るのは異例。

ロシアではウクライナ侵攻以降、政権が反体制派の市民を徹底的に弾圧しており、日本政府が事情を考慮した可能性がある。

男性は「強権的なプーチン大統領が支配するロシアから離れたかった」と強調。ロシアに戻れば「刑務所に入れられるかウクライナの戦場に送られる」と話した。

出入国在留管理庁によると2019~23年の5年間、難民認定を申請して実際に認定されたり、人道的配慮から在留特別許可を得たりして在留を認められたのはアジアや中東、アフリカの国籍者が多く、ロシア人はいなかった。(共同)

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