イスラエル軍の空爆で殺害された人の遺体の近くで嘆き悲しむパレスチナ人=パレスチナ自治区ガザ地区中部デルバラーで2024年10月19日、ロイター 

 パレスチナ自治区ガザ地区北部ベイトラヒアで19日、イスラエル軍の空爆があり、少なくとも73人が死亡した。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」が報じた。イスラエルはイスラム組織ハマスの最高指導者シンワル氏を殺害したが、人質を奪還するまで戦闘を続ける方針を崩していない。ハマスも停戦が実現しなければ人質を解放しない構えで、戦闘が収まる見通しは見えていない。

 イスラエル軍は現在、ガザ地区北部ジャバリヤでハマスの掃討作戦を続けており、アルジャジーラによると、ベイトラヒアが空爆されたときにはジャバリヤから多くの人が避難していた。空爆は複数回、住宅地に向けて実施されたという。がれきの下敷きになっている人もおり、犠牲者が増える可能性がある。

 ハマスは「これは大量虐殺と民族浄化だ。イスラエルは恐ろしい虐殺を行った」と非難。ロイター通信によると、イスラエル当局者は「ハマスが発表した数字は誇張されている」と反論している。

 ガザ保健当局は19日、昨年10月の戦闘開始以降のガザ側の死者が、4万2519人になったと発表した。【エルサレム松岡大地】

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