北朝鮮が15日、韓国とつながる道路を爆破しました。南北間の緊張が高まっていますが、事態はどこまでエスカレートするのでしょうか。
これは韓国軍が公開した映像。爆発とともに、煙が高く舞い上がります。別の場所で撮影された映像では、道路脇の街灯の横で大きな爆発が起きた様子が確認できます。
韓国軍によりますと、北朝鮮は15日正午ごろ、朝鮮半島の東と西にある韓国と北朝鮮を結ぶ道路の一部区間を爆破しました。
爆発はそれぞれ軍事境界線からおよそ10メートルの地点で起きたということです。
韓国軍の関係者は、朝鮮戦争の「休戦協定違反にあたる」とし、韓国軍が対抗措置として軍事境界線の南側で警告射撃を行ったことを明らかにしました。
北朝鮮軍は先週、国営メディアを通じて、韓国とつながる道路や鉄道を遮断し、堅固な防御用の構造物で“要塞化”する工事を進めると発表していました。
また、北朝鮮は今月に入り韓国の無人機が首都・平壌の上空に侵入してビラを撒いたと非難。15日も北朝鮮メディアは、金正恩総書記が軍から今後の対応について報告を受けたと報じています。
なぜ、北朝鮮は、今回のような行動をとったのでしょうか、専門家は。
共同通信客員論説委員 平井久志氏
「南北関係を敵対的な2国間関係だということを物理的に韓国・国際社会に見せつけたのでは。北朝鮮国内の体制を締め付ける、統制を強化するという狙いがあると思う」
2010年には、北朝鮮が韓国の延坪島に砲撃を行い、民間人を含む死傷者を出しました。今後、事態はエスカレートするのでしょうか。
共同通信客員論説委員 平井久志氏
「すぐにどうこうというのはないが、南北間、特に軍事境界線の間で偶発的な衝突が起きる危険性は今まで以上に非常に高くなっていると思う」
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