イスラエルのネタニヤフ首相は13日、国連のグテレス事務総長に対し、レバノン南部に展開する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)を戦闘地域から撤退させるようビデオ声明で求めた。暫定軍の駐留が、イスラエル軍の兵士らを危険にさらしていると主張した。
イスラエル軍はレバノン南部で9月末から、敵対するイスラム教シーア派組織ヒズボラの掃討を目的に地上戦を展開中だ。イスラエル軍の攻撃で国連暫定軍の兵士に負傷者が続出し、国際社会からは非難の声が上がっている。11日にも2人が負傷した。
ネタニヤフ氏は声明で、ヒズボラが国連暫定軍の部隊を「人間の盾」として利用していると主張。自国軍の攻撃で暫定軍に負傷者が出た点には「遺憾に思う」としつつ、安全確保のため退避させるべきだと訴えた。
国連暫定軍に要員を派遣しているスペイン、イタリア、フランスなど40カ国は12日、共同声明を発表。「攻撃は直ちに止めなければならず、十分に調査されるべきだ」と非難した。【エルサレム松岡大地】
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