北朝鮮のオリンピック委員会の代表団長として来日したことがある高官が、違法行為により処罰されたと映像で紹介されていたことがわかりました。映像は北朝鮮の国民を教育するために制作されたとみられます。

これは、アメリカの元プロバスケットボール選手、デニス・ロッドマン氏が2017年に北朝鮮を訪問したときの映像です。

「元気ですか?」

出迎えたのは北朝鮮の体育次官、ソン・グァンホ氏。

ロッドマン氏が金正恩総書記と面会するのかどうか世界の注目が集まる中で、出迎える役を務めるなど北朝鮮でスポーツ関係の対外的な実務を担当してきた重鎮です。

2011年7月には、北朝鮮オリンピック委員会の代表団長として来日もしました。

しかし、韓国の「SAND研究所」が今回、独自に入手したとする映像には…

映像ナレーション
「私利私欲を満たしたことで厳しい法的な処罰を受けた、ソン・グァンホとリ・チュンオクです」

丸刈りのソン氏とみられる男性の写真が。

ソン氏について、「経理責任者が国家の貴重な外貨を盗むのを黙認する違法行為を犯した」と紹介されています。

研究所はこの映像について、国民の教育用として制作されたとみていて、「北朝鮮社会で腐敗がまん延しているという認識を北朝鮮の指導部と住民が共有する目的がある」と分析。一方で、「ソン氏が北朝鮮スポーツ界の権力争いに巻き込まれ、罪を着せられた可能性もある」とも指摘しています。

高官の処分について具体的な内容を明らかにした動画が公開されるのは珍しいということです。

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