11月5日の米大統領選に向けて、民主、共和両党の副大統領候補によるテレビ討論会が1日夜(日本時間2日午前)、東部ニューヨークで始まった。世論調査の支持率が伯仲する中、民主党のティム・ウォルズ中西部ミネソタ州知事(60)と共和党のJ・D・バンス連邦上院議員(40)が移民政策や人工妊娠中絶などを巡って論戦を交わす。
討論会はCBSニュースの主催で、進行役の質問に両候補が答える形で行われる。
両候補には、民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領の「代弁者」として、政策の正当性を訴える役割が期待される。大統領の職務続行が難しくなった場合に後継となる副大統領の候補として、「リーダーの資質」を有権者にアピールする場でもある。
ウォルズ、バンス両氏は「中西部の白人男性」という共通点があるが、政策や人柄は好対照だ。ウォルズ氏が知事としてリベラルな政策を進めたのに対して、バンス氏は保守色が強い。高校教師やアメリカンフットボールのコーチという「庶民派」の経歴を売りにするウォルズ氏に対して、バンス氏は名門のエール大学法科大学院修了の弁護士というエリートだ。
討論会では、両氏の過去の失言も話題になる公算が大きい。バンス氏は実子がいないハリス氏らを「子なしの猫好き女性」と皮肉ったことが女性らの反感を買った。一方、ウォルズ氏も軍歴を誇張していた問題が明らかになっている。【ワシントン秋山信一】
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